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勉強のモチベーションを維持する方法とは?200の資格を持つ資格ソムリエが直伝!【連載はやしかく】

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勉強のモチベーションを維持する方法とは?200の資格を持つ資格ソムリエが直伝!【連載はやしかく】

モチベーションは重要だけど…

モチベーション、勉強にも仕事にも、重要ですよね。
でも「がんばろう!」と言ってモチベーション出せる人ばかりではないと思います。実際、意外かもしれませんが、私も気合いでモチベーション出すタイプではありません。
ではモチベーションとどう向き合えばいいのか、お話していきたいと思います。

モチベーションを下げない

まずは、モチベーションを下げないということについて。
モチベーション維持とかアップの方が気になるかもしれませんが、そっちのほうが少し難しいかもしれませんので簡単な方からご説明していきます。

モチベーションが下がる原因として、一番ありそうなのは「勉強がわからない、進まない」ということでしょうか。私もいろいろな資格の勉強を今でも続けていますが、わからない部分に直面したり、進捗が思わしくない時はあります。でも、あまりモチベーションは低下しません。それはなぜでしょうか?

答えは「わからない、進まないのも『当たり前』と思っているから」です。新しいこと、自分の知らないことを学ぶときに、それがすんなり入ってこないのは実は自然なこと。人間はコンピュータのようにどんどん新しいデータを入れていけるわけではありません。人それぞれ自分なりの考え方がありますので、それにピッタリこないものは受け付けにくいわけです。

わかって当然ではなく、わからなくて当然。そう考えれば、モチベーションが下がらずに済むのではないでしょうか。むしろ、わかることや進むことに対して、モチベーションを上げられるようにもなるはずです。

家族や周囲に理解してもらえない

自分は頑張っているのに、それが家族や周囲に理解してもらえない。これもよくあるモチベーション低下の状況です。そんな状況も、そもそもの考え方を変えることで対応できます。

唐突ですが、皆さんちょっと10秒ほど息を止めてみてください。これはできますね。では、今度は10秒ほど心臓を止めてみることはできるでしょうか。これは無理だと思います。私もできません。このように、私たちは自分の体ですら、思いのままにできるわけではないのです。

自分の体すら自由にできるわけではないのですから、自分以外については、言うまでもありませんね。それぞれ全く違う考え方を持っていますし、自分の思い通りに動いてくれる事自体が奇跡のようなものです。周囲に理解してもらえないのも無理のないこと。基本的には、気にせずコツコツ進むしかありません。

とはいえ、一人であまり勝手に進むのは考えもの。お互いの考え方があるという前提には立ちつつ、話し合ったり調整していくとよいでしょう。

モチベーションを使わない!?

モチベーション低下対策の次に、モチベーション維持についてお話していきます。私がまず大事にしているのは、そもそもモチベーションを燃やしていくような勉強のスタイルを取らないことです。モチベーションを使わずに、勉強を淡々と進めていくということになります。

一言でいえば『仕組み化』、毎日の生活の一部としてルーティンにしてしまうのです。皆さんは毎日「よし!顔を洗うぞ!!」とやる気を出して洗顔に向かうでしょうか。もしかしたら該当する方もいるかもしれませんが、多くの場合は生活の一部として自然な流れで行っていると思います。同じように、勉強も毎日の生活の一部にするのがおすすめです。

具体的には「このタイミングで勉強する」というのを決めて確実にそこで勉強時間を確保すること。時間の長さにこだわる必要はなく、短くても一定のタイミングで取り組む事が重要です。これを繰り返していくと、徐々に習慣化され、勉強を始めること自体にモチベーションを使わないようになります。

なお、個人的にはオススメのタイミングは「朝」一択です。朝は不確定要素が少なく、毎日同じように時間を確保しやすいという特徴があります。夜に勉強時間をとる方が多いようですが、仕事や家庭など生活の様々な影響を受けて疲れた後の残り時間が夜となります。ついつい「明日にしよう」となりやすいので、確実に時間をとるなら朝がおすすめです。(寝てる間に記憶を整理するという脳の仕組みから、寝る前に覚えたい内容を振り返ったりするのはオススメです。)

マンネリ対策

一定の難易度の資格試験だと、かなりの期間について勉強を続けることになります。そうなると懸念されるのがマンネリ化。ルーティン化してモチベーション使わずに勉強するという前述の内容と矛盾するように思えるかもしれませんが、いかにルーティン化してもマンネリは訪れます。

マンネリ対策は比較的簡単で、ちょっとした変化をつければ大丈夫です。勉強する場所をちょっと変えてみる、短時間に区切ってゲームのように勉強をしてみる、といったように少し変化をつけるだけでかなりの効果があります。ただそれでも気をつけたいのは、あくまでルーティンで勉強していくのが基本ということ。マンネリ対策で毎日コロコロやり方を変えることに注力しすぎて、効率が落ちないようにしましょう。

何より大事なモチベーションの源泉

モチベーション低下対策や、維持のテクニックも役に立つのですが、何より大事なのはモチベーションが湧いてくるようにすること。この部分がしっかりしていれば、細かいことは気にしなくても湧き上がるモチベーションに支えられて勉強していくことができます。

そもそも、何のために勉強するのか。目指す資格を取ったらどうなるのか、好きな分野の知識が深まったらどんな未来が拓けるのか。特に社会人の場合には、皆さんそれぞれ前向きな目標があって勉強をするはずです。勉強を始めると、ついついその進捗だけに気を取られてしまうのですが、こういった「思い」を持ち続ける事が重要です。

手帳の目に付きやすい場所に書いておいたり、部屋に貼っておくのも、ちょっと恥ずかしいかもしれませんが有効です。


このように、モチベーションの維持は決して「気合い」でやるものではありません。「やるぞ!」と声を出したりポーズを取ることも一定の効果があると言われていますが、長くがんばり続けるというのは大変なものです。自然にモチベーションを維持していけるよう、始めやすいことから取り入れていただければ幸いです。

執筆者:はやし先生(林 雄次さん)
大手企業にてITエンジニア職を経験後、IT活用&DX推進に注力する新世代の社労士・行政書士として独立。企業の働き方改革や業務改善、IT導入などを支援する「デジタル士業」として活躍。
また、その他の士業を含む200の資格を持ち、「資格ソムリエ」としてさまざまなメディアに出演中。
Twitterhttps://twitter.com/yujihys
はやし総合支援事務所https://h-office.biz/

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