日本の資格・検定

読みもの

CBTやIBTはもう受験した?コンピュータでの解答は便利?1300人へのアンケートで見えた資格試験のこれから

学習ノウハウ

CBTやIBTはもう受験した?コンピュータでの解答は便利?1300人へのアンケートで見えた資格試験のこれから
この記事では、CBTやIBTなど新しい試験方式の浸透度やニーズの広がりについて1300人にアンケートを行った結果をご紹介。ぜひ最後までご覧ください。
この企画のほかの記事はこちら

そもそもCBT・IBTとは?

CBTとはComputer Based Testingの略で、テストセンターと呼ばれる試験会場に足を運んでコンピュータで受ける試験のことです。

テストセンターは全国各地に設置されていて、予約をすればほぼ1年中受験をすることができます※。
※試験によっては受験期間を設けている場合があります

また、IBTはInternet Based Testingの略で、インターネット上で行う試験です。インターネットがつながる環境さえあれば自宅や職場など場所に関係なく受験できます。場所の自由度が高い分、CBTと比べて厳格性が劣りますが、より手軽に受験できることから合否を問わない試験や趣味・娯楽にまつわる試験を中心に導入されています。

CBT・IBTは、従来の筆記試験のように試験日や試験会場が限定されない※ため、災害で試験が中止・延期になった際の対応が容易とされています。また、コロナ禍でも密を避けた試験が可能なことから近年急速に普及が進んでいます。
※一部のCBT・IBTでは日程の制限や日時の指定がされている場合があります

CBT・IBTを知っている人は回答者全体の60.5%

漢検や英検のような大規模な試験をはじめ、2020年からは基本情報技術者試験や秘書検定、TOEFLの一部試験でも導入されているCBT・IBTですが、「(CBT・IBTを)知っている」と答えた方は回答者全体の60.5%と、認知度は上昇途中といったところのようです。

ただ、受験時や試験運営時の利便性の高さから、CBT化やIBT化の波が今後さらに多くの試験に広まっていくことは間違いないでしょう。

CBT・IBTでの受験は「慣れれば楽!」

「コンピュータを使った試験(CBT、IBT)を受けたことがありますか」という質問に対しては、26.1%の回答者が「(受けたことが)ある」と答えています。

実際にCBTやIBTを受験した回答者からは、

「紙の筆記試験に慣れているので、パソコンでの解答に慣れるまで時間がかかった」

との声もあるものの、

「合否がすぐに出る※ので、モチベーションを下げずに次の試験への対策ができる」
「テストセンターは筆記試験の会場よりもたくさんあり、自宅から近いので受験しやすい」
「都合の良い日時で受験できる」
※一部、結果が即時判定されない試験もあります

など好意的なコメントが集まりました。

今後、CBTやIBTでの試験がより受験者に浸透することで、パソコン操作への不安や心理的な抵抗感は減少すると考えられるでしょう。

加えて、厳格性が高いCBTはもちろん、IBTも新しい技術を導入したり、開催方法を工夫したりすることで、資格試験だけではなく入学試験や企業の昇進試験などへも広がっていくとする見解も示されています。


COLUMN:「近くで・いつでも」は受験する資格を選ぶ決め手になる?

受験する資格・検定を決める際、判断材料にするのは何ですか(複数選択)」という質問に対しては、回答者の19.1%が「自宅や職場の近くで受験できる」を、11.6%が「受験機会(試験日)が多い」を選択していました。

従来の筆記試験では、試験会場が首都圏や一部の地方都市に限られることがほとんどで、受験者の住まいによっては1日以上前から会場付近に移動し、ホテルなどに宿泊してから試験に臨むということも少なくありません。

例えば、同じ北海道でも稚内駅から札幌の試験会場に移動するには特急電車で片道約5時間と、会場への移動だけでもかなりの時間を要します。

さらにコロナ禍での資格取得については、「県外移動は避けたいので近場で受験できるかは重要」、「小さな子どもがオンライン授業に切り替わったので自宅でサポートをする必要があり、思うように外出できない」などのコメントも寄せられました。

CBTやIBTは、このような住まいや生活スタイルによる受験へのハードルを減らすことも期待されています。


第5回はコロナ禍と資格取得についてお届けします。お楽しみに!

アンケート回答者の基本データ

募集方法:インターネット
募集期間:2021年7月7日~8月16日
回答総数:1308件

人気記事ランキング

関連記事